夢を見た。 目覚めて夢の淫らさに赤面する。 夢精していた。 朝日がシーツの上に窓を形取っていた。夢のはずなのに腰がけだるかった。 彼は自分を同性愛者だと思ったことはない。 ただ乞われて体を開いただけだと今でも思っている。 それ以外に礼の仕方を知らなかった。 なのにたまに見る淫夢は決まって男の夢で、彼は夢の中では酷く快楽に貪欲だった。 単純に禁欲を続ける肉体が出口を求めるのか、それとも何か別のものが個人を求めるのか。 目覚めた横に男がいないことを淋しいと彼は思う。 Back Top next